相続が発生したとき、故人は遺言書を書いているはずだが見つからない場合、どうしたらいいのでしょうか?
遺言書の有無は、相続手続きの進め方に大きく影響します。
遺言があれば、相続全体がスムーズに進められるケースが多いからです。
遺言書が見つからないからといって「遺言書はない」とすぐに判断するのは危険です。
実際には、保管場所が分からないだけだったり、公的機関に保管されているケースもあります。
この記事では、遺言書が見つからない場合に確認すべきポイントや、取るべき対応について分かりやすく解説していきます。
目次
遺言書が見つからない場合にまず確認すべきこと
遺言書が見つからないときは、まず次のような場所を確認しましょう。
自宅の保管場所を確認する
自宅で保管されているケースでは、次のような場所を確認してみましょう。
- 金庫
- 仏壇や神棚の引き出し
- 書斎の机や引き出し
- 通帳や保険証券を保管している場所
- 重要書類のファイル
自筆で書く「自筆証書遺言」は自宅で保管されていることが多いため、これらの場所を丁寧に確認しましょう。
ただし、遺言書らしき書類を見つけても勝手に開封してはいけない場合があります。
封印されている遺言書は、開封せずに家庭裁判所での検認手続きが必要になるため注意が必要です。
法務局の遺言書保管制度を確認する
近年は、法務局に遺言書を保管する制度を利用する人も増えています。
これは、2020年に始まった制度で、遺言書を法務局に預けることができる仕組みです。
この制度を利用している場合、本人が死亡すると遺言が保管されていることを法務局が相続人に通知してくれますが、もちろん相続人から法務局に遺言書の有無を確認することもできます。
この制度は 法務局 が管理しており、次の手続きが可能です。
- 遺言書が保管されているかの照会
- 遺言書情報証明書の取得
- 遺言書の閲覧
もし故人がこの制度を利用していれば、自宅で遺言書が見つからなくても法務局に保管されています。
公正証書遺言が作成されていないか確認する
遺言書にはいくつか種類がありますが、特に確実性が高いのが「公正証書遺言」です。
公正証書遺言は法務局の保管制度と違って、相続人への通知はされないので、相続人の方から照会が必要です。
最寄りの公証役場で照会を行えば、故人が公正証書遺言を作成していたか確認できます。
公正証書遺言の場合は、公証役場に原本が保管されているため、紛失する心配がありません。
自宅に遺言書が見つからない場合でも、公正証書遺言が作成されている可能性があるため必ず確認しておきましょう。
銀行の貸金庫を確認する
故人が銀行の貸金庫を利用していた場合、その中に遺言書が保管されているケースもあります。
貸金庫は重要書類の保管場所として使われることが多く、次のような書類が入っている可能性があります。
- 遺言書
- 不動産関係書類
- 有価証券
- 保険証券
銀行では、相続人であることを証明すれば貸金庫の開封手続きが可能です。
遺言書の有無を確認するためにも、利用の有無を調べておくとよいでしょう。
貸金庫は手数料がかかるので、通帳を見て「貸金庫手数料」の引落しがあれば利用しています。
専門家に相談するケースもある
遺言書が見つからない場合でも、故人が生前に専門家へ相談していた可能性があります。
例えば次のような専門家です。
- 弁護士
- 司法書士
- 行政書士
- 税理士
遺言書の作成を依頼していた場合、コピーを保管していることもあります。
心当たりがあれば確認してみるとよいでしょう。
遺言書がなかったらどうなる?
遺言書が無ければ、相続人全員の話し合いで遺産の分け方を決めることになります。
相続人が揉めなければいいのですが、揉めてしまうと裁判所が関わって厄介なことになります。
遺言があれば、揉めたら遺言に従って分けるだけなので、大変さが全く違ってきます。
「ウチは揉めないから大丈夫。」とよく言われます。
本当に100%揉めないと言い切れますか?
普段は口に出さなくても、誰でも何かしらの思いを持っているものです。
生前は揉めていなくても、相続をきっかけにちょっとした不満がポロリと出てしまい、裁判に発展する例も実際にあるのです。
揉める心配が少なくても、財産が少なくても、自分の相続で家族が大変なことにならないよう、遺言は絶対に作っておきましょう。
まとめ
相続が起きたら、まず遺言の有無を確認!
後から見つかったら二度手間になります。
自宅に無くても、法務局、公証役場、金融機関も念のために確認しましょう。


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