はじめに
相続が発生した後、複数の相続人がいると、「遺産分割協議書」が必要になる場合があります。
この記事では、遺産分割協議書とは何か、作成方法や注意点について、わかりやすく解説します。
目次
遺産分割協議書とは？
遺産分割協議書とは、相続人全員で話し合って決めた遺産の分け方を記載した書面です。
これは法的に義務付けられているものではありませんが、不動産の名義変更や銀行口座の解約など、相続手続きを行う際に提出を求められることがあるため、作ることになる方も多いです。
いつ必要になるの？
以下の場合、遺産分割協議書が必要になる可能性があります。
- 遺言書がない場合
- 遺言書があっても遺産の一部しか指定されていない場合
- 遺言の内容に相続人全員が合意して変更したい場合
- 法定相続分通りに分けない場合
遺産分割協議書の作り方
1. 相続人の確定
戸籍謄本を取り寄せて、すべての相続人を確定します。1人でも漏れていると無効になります。
2. 遺産の確認
不動産、預貯金、有価証券、車、借金など、被相続人の財産と負債をすべてリストアップします。
3. 分割内容の協議
誰がどの財産を相続するのか、相続人全員で話し合って合意する必要があります。
4. 協議書の作成
形式は自由ですが、以下の情報は必須です
- 被相続人の氏名・死亡日
- 相続人全員の氏名
- 財産と分割内容の詳細（不動産の登記簿情報、預金口座の番号など、財産が特定できるように記載する）
- 日付
- 相続人全員の署名捺印（実印）
- 各自の印鑑証明書を添付
注意点
◉ 相続人全員の合意が必要
1人でも同意していないと、協議書は無効になります。
◉ 書き直す場合は全員の再同意が必要
あとから内容を変更する場合は、もう一度全員の署名・押印が必要です。
ただし、協議のやり直しでもらう財産が増えた人は、贈与税の対象となる可能性があります。
◉ 不動産の記載は登記簿どおりに
地番・地目・面積など、登記簿の内容を正確に記載する必要があります。
◉ 専門家のチェックを
誤記や形式不備があると、不動産の登記などができません。
司法書士や行政書士など、専門家の確認を受けるのがおすすめです。
まとめ
遺産分割協議書は、相続人全員の合意を形にする重要な書類です。
相続手続きを円滑に進めるためにも、正確に、慎重に作成しましょう。
自分たちでの作成が難しい場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。
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